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JPNAP stories

日本のIXサービスのパイオニアとして、日本のインターネット黎明期から、その発展を支えるインフラを担ってきたJPNAP。その裏側にある、飽くなき技術の追求と、試行錯誤のお話をこっそり紹介します。

02.

アニメだけでない、世界から注目される日本のIX

日本にIXがなかった時代、日本の事業者は米国のインターネット事業者を経由して互いに繋がっていました。当時は海底ケーブルを介して遠く太平洋の向こうからトランジットを購入していたのです。まさに隔世の感があります。今ではシンガポールや香港、韓国、台湾、そして中国本土にもIX事業者がいて巨大なネットワークを築いていますが、その中で日本のIX事業にはどのような良さがあるのでしょうか。

日本のIXの特長の1つ目は質・量ともに豊富な日本のコンテンツを扱っていること。日本は人口1.2億人の国家であり、その分データの量も豊富です。そして質については、アニメコンテンツの市場は3兆円*1規模、ゲームコンテンツも2兆円超*2の規模にまで成長しており、海外にも根強いファンがいます。海外の事業者も 、日本のコンテンツ事業者と接続できることが日本のIXに参加する大きなメリットだと認識しています。

日本のIXの特長の2つ目は日本の製品・サービスのクオリティが依然として高いこと。IXを構成する機器が先進的で堅牢であること、細かい部分までの配慮がなされていることなどが、IXの質を高めています。高速かつ低遅延な品質、そして冗長性がもたらす信頼性や安全性は、日本がトップレベルだと考えています。#1で記した通り、光スイッチなど他国が驚愕するレベルの開発をしてしまうのが日系企業の凄さ。一朝一夕では成し得ない技術へのこだわりが我々のIX業界にも存在し、日本のIXを特長づけています。

日本IXの特長の3つ目は日本という国のプレゼンス、地政学的なリスクが少ないこと。これがIX事業においてプラスに働いています。「安定」こそがインターネット事業の要であり技術者たちの願いでもあるからです。

インターネットの世界に限らず、これまでアジアのハブといえば香港とシンガポールでした。ただし世界が転換期を迎える中、10年後の姿も現在と同じとは限りません。我々は日本の良さをそのままIX事業に投影し、世界にファンを作りたいと思っています。

*1 帝国データバンク『「アニメ制作市場」動向調査 2023』より
*2 角川アスキー総合研究所『ファミ通ゲーム白書2022』より