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JPNAP stories

日本のIXサービスのパイオニアとして、日本のインターネット黎明期から、その発展を支えるインフラを担ってきたJPNAP。その裏側にある、飽くなき技術の追求と、試行錯誤のお話をこっそり紹介します。

05.

「IX as a 民間事業」と「IX as a 公共事業」

日本のIX事業は企業、つまり営利団体が運営しています。しかし企業が運営することが世界標準かといえばそのようなことは全くなく、海外では公的団体が運営しているケースも多い。海外では「民主的」をキーワードにメンバーシップ型のIXが広がったという経緯がありますが、ではなぜ日本では企業体が運営しているのでしょうか。そこには以下の要因があります。

  1. 日本の最初のIXは学術団体からスタートしているが、インターネットの商用化が進むにつれて、商用プロバイダがIXの運用責任の所在を明らかにすべく企業体を望んだこと
  2. 高い品質を追求するためには企業体であることが好都合だったこと
  3. 複数のIX企業が切磋琢磨することで、サービス競争・料金競争が起こり、品質の高度化・料金の低廉化も進んだこと

もちろん海外のような非営利団体による運営にも良い面はあります。例えば、参加メンバー全体で運営するため合議制による「民主的」な性格を持っていることがあります。その場合、一方で、意見がまとまらないときは意思決定に時間がかかり、迅速な対応ができないというデメリットもあり得るでしょう。

IX事業は国や地域によって全然違うビジネスに見えることが面白い。そこには、人間性や風土(カルチャー)が関与しています。インターネットはデジタルでありながらアナログであると言われる所以でしょう。

ではJPNAPのカルチャーはどうでしょうか。JPNAPは営利団体ではありますが、IXを単にお金を儲ける場所だと思っているメンバーは一人もいません。IXとは事業者が集まって色々といい方向にして行く場、我々も世界のインターネットに対して貢献する場と考えています。JPNAPは世界のインターネット全体に貢献していきたい。何よりもまずそれを願っています。